引っ越しをすると決断する時、色々な事情があると思います。
仕事などの理由で突然引っ越す事になる方もいるでしょう。長いこと悩んだ挙句に引っ越しを決める方もいるはずです。
この記事では、引っ越し理由で多いものや、新居選びのポイントをご紹介します。
引っ越し理由で新居選びに影響が出る?
一般的に、現在居住の賃貸物件を解約したい時に、どのような理由を伝達しても不利益にはなりません。これは解約届を書くときも同じです。
引っ越しをする理由は、結婚、進学、就職などの前向きな理由もあれば、騒音、振動や隣人トラブルなどで引っ越さざるをえない場合もありますね。
ただし、引っ越し理由がはっきりとない場合や、納得できる入居理由でないような回答だと、貸主は「入居してもまたすぐ引っ越してしまうのでは?」と思ってしまい、入居審査に響く場合があります。しかしその為に引っ越し理由を偽ったり曖昧にすると、のちのち貸主とトラブルになる場合もあります。そのため、家賃の滞納など言いづらい事情がある場合は、まずは信頼できる不動産会社に相談してみるのが良いでしょう。
引っ越し理由で多いものとは
それでは、実際に引っ越しする人の引っ越し理由で多いものを見ていきましょう。
- 同棲や結婚
- 就職や進学
- 職場での異動辞令、転勤
- 独立
- 子どもが生まれるなど家族が増える
- ペットと暮らしたい
- 契約更新のタイミング
- 経済事情の変化
- 現物件の住宅「設備」への不満
- 現物件の住宅「環境」への不満
同棲や結婚
「お付き合い中の相手といつも一緒に過ごしたくて」同棲を考える方も多いはずです。同棲は、パートナーの住居に自分が同居する場合もありますが、全く新しい場所で二人の暮らしをスタートする人もいます。また、最近は一緒に暮らしてみて、相手の金銭感覚や生活習慣を見るための「結婚前の『お試し』」という考え方で同棲を検討する人も多いようです。
また、結婚をキッカケに実家や一人住まいを出て「結婚して共働きになるので通勤し易い所がいい」「家族が増えても大丈夫な、より広めな家に引っ越したい」などの理由で二人で新居に引っ越す、という場合もあります。
就職、進学
就職が決まったタイミングや、希望の進学先に合格したタイミングで引越す場合もあります。「就職や進学のタイミングで独立したい」とか、「通勤・通学先に楽に通えるようなエリアに引っ越したい」などの理由が多く、多くの学生さんの進路が決まる年度末にかけては引っ越しラッシュになります。
また、就職・進学が決まった時は引っ越しをしなくても、新生活が始まってから「電車通勤(通学)が大変」「遠距離通勤をやめて自分の時間を作りたい」等の理由で引っ越しをする人もいます。
職場での異動辞令、転勤
会社勤めの場合、青天の霹靂で異動や転勤辞令が降りかかってくるケースがよくあります。異動場所が遠く、今の物件から通えない場合には、突然の引っ越しををせざるを得ません。転勤が1回で済めばよいですが、業務の都合で何度も転勤する「転勤族」になる場合もあります。
すでに家庭を持っていれば、引っ越しの手間や、家族の通学事情を優先して単身赴任で引っ越すケースや、家族そろって異動先へ引っ越しする場合もあります。
独立
仕事や学校に慣れたころ、「親元を出て独立したい」と引っ越しをする人もいます。独立は、多くは自分の夢や目標に向かっての行動なので、ポジティブな動機の引っ越しが多いようです。「実家暮らしの生活を変化させたい」「新しいことをスタートさせたい」等々、刺激を求めて引っ越しする方も多くいます。ほかにも、「自宅を店舗として使う」など、仕事の独立のタイミングで引っ越す場合もあります。
子どもが生まれるなど家族構成の変化
子供が生まれて家族が増えたりすると、子育てのしやすさを求めて引っ越す人もいます。多い例を挙げると以下になります。
- 同世代の子どもを持つ家族が多く居住している
- 子どもが遊べる公園が近い
- リビング、キッチンが広い
- 子ども部屋として使える間取りや広さがある
小さい子がいる家庭は足音や泣き声などが生活音のトラブルになる懸念がありますが、周りも子育て世代の家族が多く居住している住まいを選べば、大目に見てもらえるので安心ですね。
ペットと住みたい
「ペットを家族として迎えたいが、今の家で飼うことは難しい」という人もいます。ですが一般的には、賃貸物件の場合は大家さんにペットと入居する了解を得る事が必要です。そういう場合、「ペット可(応相談)」の物件を選んで引っ越すことが必要になりますが「ペット可」の物件でも、さらに「小型犬のみ可」「一匹のみ」などの条件がある時がありますので事前によくチェックしましょう。
現物件を契約更新するとき
契約の内容によりますが、普通の賃貸物件では、契約更新の時に更新料が必要になるため、更新のタイミングで引っ越しをする方もいます。契約の更新は、普通は2年単位が多いようです。更新料は、契約更新の際に大家さんに支払いますが、家賃の1ヶ月分程度が相場と言われています。その時に保証会社や、火災保険の更新まで重なる場合があります。更新時にこれだけの費用を払うならば、「このタイミングで新しい部屋を探そう」と思う人がいるのもうなづけます。
経済事情の変化
引っ越し理由には、定職に就いて収入が安定したり、仕事の変化で収入がアップしたなどの理由で家計に余裕ができ、もっと良い条件の物件に移る場合もあります。また家族が増えて生活費が嵩むようになったり、稼ぎが減少して経済的余裕がなくなり、安い賃貸物件に住み替える場合もあります。現状の自分の予算に合わせて住み替えられるのも、賃貸の良い所ですね。
現物件の設備への不満
契約時は良い物件と思っても、住み続けているうちに「こんなはずではなかった」と思うようになり、そのまま住み続けるのが苦になり、引っ越しを決める方もいます。特に、物件の影響で自身の健康状態に被害が出たり、生活に支障が出て困るようになった場合は、速やかに引っ越した方が良いでしょう。例えば、以下のような例が挙げられます。
- 部屋や収納スペースが狭い
- バスに追い焚き機能がついてない
- トイレにウオッシュレット機能がない
- 宅配ボックス設備がない
- 建てつけが悪くすき間風が寒い
- 下水道環境が悪い
- 湿気が多く部屋にカビが発生する
現物件の環境への不満
住宅設備の不満とともに、現在の物件の環境が嫌で引っ越しを検討する人もいます。例えば、以下のような例があります。
- 周囲の部屋で騒音・振動がありうるさい
- オーナーが細かく注意してくる
- 道路沿い物件での夜間早朝の車の騒音、振動
- 携帯電話やBS放送などの電波が繋がりにくい
- 生活圏内にスーパー、コンビニがない、または使いづらい
- 自宅までの道に外灯が少なく、不用心
- 鳩などのフン害や、蚊やゴキブリなどが発生
例えば、バス便があると書いてあったのに実際は本数が少ないとか、近所の道路が渋滞して移動時間がかかるなど、後から気づく理由もあります。特に早朝や深夜に発生する騒音などは、昼間の内見では見落とす場合もあります。
新居選びを成功させるためには
これまで見てきたように、転勤や結婚などの前向きな理由だけでなく、物件の設備や環境が不満で引っ越さざるを得なくなる人もいます。快適な物件で気持ちよく暮らすためにも、新居は注意して探しましょう。ここからは、新居選びを成功させるためのチェックポイントをご紹介します。
周辺環境も忘れずチェック
新居を探す時、家賃ももちろんですが、周辺環境のチェックも重要です。まず、家族連れの引っ越しであれば、子どもの使う公園や保育園などの場所や環境もチェックしましょう。そして通勤・通学のアクセス利便性や、生活圏にスーパー、コンビニなどの必要な店があるかなどを確認します。さらに、内見の際には、物件の廊下やごみ置き場がきれいに使われているかを確認すると、ルール違反をするような住人がいないかを把握できます。そして「周りの住人の家族構成」や「ご近所トラブルがないか」を聞ける範囲で不動産屋さんに確認するなどして、住んでからのご近所付合いに問題がないか検討します。
内見は、不動産屋さんの車で行くのが普通ですが、最寄り駅から自分で歩いて向かうのがおすすめです。この時、昼間はもちろんですが夜も歩いてみると、夜道が暗いとか人通りがなくなるなど、雰囲気がガラッと変わることがあるのでチェックが重要です。
自分のこだわりがある時でも他の設備もしっかり確認
新居選びで「自分はここだけは譲れない」という条件を上げる人もいます。ですが、自分のこだわりたい設備条件だけでなく、ほかの設備も漏れなくチェックすることが大事です。下記に挙げたようなものはチェックしておきたい基本の設備です。
新居を決める時の設備チェック事項 |
・鍵の種類やドアの建てつけ |
・インターフォンの動作機能 |
・換気扇の場所、性能 |
・窓の通気性 |
・エアコンの型式 |
・コンセントの場所や種類 |
・収納設備の数 |
・ベランダの防犯性と実用性 |
・キッチン設備のスペース |
・ガスコンロの位置、性能 |
・シャワーや水道の水圧 |
・トイレの清潔さ、水の量 |
・防犯カメラの設置状況 |
その他にも、引っ越し後の家具の置き場を考えて、物件の計測をしておきましょう。
家賃が安くても諸経費も要チェック
新居を選ぶ時、家賃が安くて良い物件を見つけたと思っても、その他の経費で初期費用が高くなる物件もある為、条件をしっかりチェックする必要があります。
一般的に、敷金や礼金はそれぞれ家賃の1~2ヶ月分、仲介手数料は0.5~1ヶ月分が相場と言われています。気を付けたいのは、敷金礼金0を謳う物件でも、その分設備が充実していないケースがあります。そのほか、物件によっては不動産会社指定の火災保険に加入する必要があったり、前家賃や不動産屋の仲介手数料が発生したりして、初期費用が嵩むケースがありますのでしっかり確認しましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。この記事では、引っ越しで多い理由と、新居選びで成功するためのポイントをご紹介しました。
引っ越し理由は様々ですが基本的に、引っ越しの理由によって契約、解約が出来なくなる事はありません。新居選びをしようと決めたら、今後の自分のライフスタイルをイメージしながら探してみましょう。
引っ越しの目的にピッタリ合った物件を見つけて、新生活をエンジョイしてください。
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