賃貸物件を探していると、あれもこれも素敵な物件に見えてきてなかなか決められない。契約後に不満があっても、契約解除には違約金が発生することもあります。
今回の記事では賃貸物件を選ぶにあたって、失敗しないためのポイントを7つ紹介します。
マンション?アパート?賃貸物件の種類と特徴は覚えておこう
賃貸物件を探すにあたって、建物の種類ごとの特徴を事前に覚えておくと、物件選びの際に役立ちます。賃貸物件・建物の種類には、大きく分けて以下の3種類があります。
- アパート:木造や軽量鉄骨などの2階建て以下の共同住宅
- マンション:鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート、重量鉄骨で建てられた3階建て以上の共同住宅
- 一軒家:木造や軽量鉄骨などで建てられた賃貸用戸建て住宅
アパートとマンションの違い
賃貸物件を探す方の大半が、アパートまたはマンションを探していることでしょう。
実際のところアパートやマンションなどの名称に明確な定義はありませんが、一般的に下表のような違いがあります。
比較項目 | アパート | マンション |
---|---|---|
階数 | 2階建て以下 | 3階建て以上 |
家賃 | 安い | 高い |
防音性 | 悪い場合もある | 良い |
耐震性 | 普通 | 良い |
設備・セキュリティ | 普通 | 優れている場合が多い |
使用する建材の違いにより、機能性に大きな差が生じます。マンションの方が機能性に優れている傾向にあるものの、その分家賃は高いというデメリットも。
アパートは築年数によって機能性がイマイチなケースもありますが、家賃はかなり抑えられます。
【大前提】賃貸物件の内見は必ずいきましょう
引越しの際は賃貸会社に必ず足を運び、賃貸会社から物件を案内してもらいましょう。
賃貸アパートとマンションの一般的な違いは表にまとめましたが、賃貸会社に掲載されている物件情報はかなり限定的で、賃貸物件は内見しないと分からないことだらけです。
賃貸物件を内見することで、日当たりが実はイマイチだった、目の前に大きな建物が建っていたなどの情報がたくさん見つかります。賃貸物件を内見する際の具体的なポイントや注意点を踏まえて、賃貸物件を吟味しましょう。
初心者必見!失敗しない賃貸物件の選び方・チェックポイント7選
賃貸物件を選ぶ際に押さえておきたいポイントは、大きく分けて以下の7点です。
- 日当たり
- 最寄駅からの距離と経路
- コンセントの位置と数
- インターネット環境
- 家賃は諸経費込みで考える
- 共用エリアがきれいに整頓されているか
- 騒音や治安などの周辺環境
日当たり
日当たりのよさは、賃貸物件を選ぶ際に必ず確認しましょう。譲れない条件として日当たりのよさを挙げる方も多く、洗濯物を外で干したい方にとって、日当たりのよさは必須です。
とくに南向きのマンション・アパートは人気が高く、日中に日が入るため室内も暖まりやすく、電気をつける必要がないという特徴もあります。
しかし、ベランダの先に建っている建物が高層マンションなどの場合、日差しが入らない可能性も。そのため、南向きの場合にも注意が必要です。日当たりのよさを確認するのに併せて、ベランダから向かいの住民と目線が合わないかも確認しておきましょう。
反対に、日中は仕事で家におらず休日もほとんど家にいない、洗濯物はドラム式洗濯機で乾燥までかけるなどのライフスタイルであれば、日当たりのよさに大きなメリットはありません。
北向きの物件であれば南向きの物件に比べて家賃が安い場合もあるため、ご自身の生活にあわせて物件を選びましょう。
最寄駅からの距離と経路
最寄駅からの距離と経路も、物件を内見しに行かないと分からない情報です。賃貸情報誌に掲載されている物件情報の「徒歩◯分」は、80mを1分かかるものとして計算しています。
また距離の計算は、「駅舎の出入り口から物件の一番近い端」が基準です。そのため駅の改札から駅の出入り口までの距離や、物件の一番近い端からマンション・アパートの部屋のドアまでの距離は考慮されていません。
物件情報に記載された時間よりも、実際にかかる時間はある程度プラスされることを前提に、最寄駅からの距離を内見時に確認しておきましょう。
さらに最寄駅までの経路に関して、信号が多い、開かずの踏切があるなど、現地に行かないと分からない情報が多数あります。帰り道に街灯が少ない場合は防犯上のリスクもあるため、可能であれば内見時以外にも夜の物件周りを散策することをおすすめします。
「思ったより遠かった」などと思わずに済むよう、最寄駅からの距離と経路は内見時に確認しておきましょう。
コンセントの位置と数
コンセントの位置と数に関して、とくにワンルーム一人暮らしの方は注意が必要です。コンセントの位置と数も物件情報には記載されていないため、内見時に必ず確認しておきましょう。
コンセントの位置次第で、家具家電の配置はある程度決まります。内見しないまま写真や各種情報だけを見て契約し、いざ住んでみると「使い勝手が悪い」といったことになりかねません。
二人暮らしなどで1LDK以上のマンション・アパートであれば、ある程度コンセントの数も用意されているはずです。しかし、テレビの配線がどこから出ているかを確認しておくと、部屋のレイアウトを考えやすくなります。
コンセントの数は多いに越したことはありませんので、物件を見に行く際はコンセントの位置だけでなく、数も確認しましょう。
インターネット環境
最近の賃貸マンションやアパートには、インターネット環境が用意されていることもあります。賃貸情報誌にも掲載はされていますが、以下の情報は会社に確認するか内見時に確認しないと分かりません。
- 通信速度の速さ
- 無料で利用できるのか
- 無料の場合に通信制限はないのか
- 部屋まで回線を通す契約は別途必要なのか
また、スマホのキャリアによっては電波が入りにくいケースもあります。現代においてインターネット環境は必須ですし、無料でWi-Fiを使える物件も増えていますが、利用のしやすさは別問題です。
住宅情報誌に記載された情報だけを鵜呑みにせず、賃貸会社に詳細を確認して、どの程度のインターネット環境が用意されているかも確認しておきましょう。
家賃は諸費用込みで考える
賃貸マンション・アパートを契約する際、毎月の家賃は収入の3割までに抑えましょうなどと言われます。その際は、純粋な家賃だけでなく諸費用込みで考えましょう。
物件を借りる際は、家賃以外にも下記の費用がかかります(かからない場合も)。
- 共益費
- 火災保険料(契約時のみの場合が多い)
- 町内会費
- ケーブルテレビ代
マンション・アパート次第でかからない費用もありますが、共益費はほとんどの物件でかかる費用なので覚えておきましょう。
毎月の家賃以外にも、引越しにかかる費用もしっかり確認しておきましょう。
- 敷金
- 礼金
- 仲介手数料
- 保険料
- 日割の家賃
賃貸物件の契約時にかかるおもな費用は上記のとおりです。一般的に家賃の3ヶ月〜4ヶ月分かかるとされるため、思わぬ出費になります。
賃貸会社によっては敷金礼金を交渉できる場合もあるため、費用の詳細に関しては担当者に必ず確認しましょう。
毎月の家賃以外にもかかる費用がいくつもあるため、総額を頭に入れつつ、毎月かかる費用の総額に対して家計を圧迫しない範囲で物件を選ぶのがおすすめです。
共用エリアがきれいに整頓されているか
共用エリアがきれいに整頓されているかで、そのマンション・アパートにどのような方が住んでいるのか、管理人・管理会社の管理が行き届いているかが分かります。
- 集合ポストがチラシで乱雑になっていないか
- ゴミ捨て場が荒れていないか
- 駐輪場に整然と自転車が駐輪されているか
- 玄関前の通路に物を置いていないか
共用エリアの管理が行き届いていれば、上記に挙げた項目はとくに気にならないはずです。しかし、管理が行き届いていない、または住民のマナーがイマイチである場合は、内見時にどこか気になるポイントが出てくるでしょう。
賃貸契約は基本的に2年間の契約を結びます。契約期間内に契約解除をすると、場合によっては違約金が発生しかねません。住民のマナーに関してはある種の運要素を含みますが、共用エリアの整頓状況を確認することで、おおよその予想は立てられます。
お部屋を内見するだけでなく、マンション・アパート全体の管理状況にも目を配り、失敗しない賃貸住宅を選びましょう。
騒音や治安などの周辺環境
賃貸物件の周辺環境に関しても、内見した際に併せて確認しましょう。希望するエリアに関して土地勘があれば問題ないかもしれませんが、物件の周辺環境は実際に足を運ばないと分からないことも多いはず。
- 夜遅くまで営業する飲食店
- 若者がたむろする場所がある
- 学生街で夜遅くまで賑やか
- 産業道路などがすぐ近くを通っている
閑静な住宅街かと思いきや、隣の部屋が学生のたまり場だった、なんてこともあります。昼と夜で騒がしさが異なることもありますし、高速道路以外にも産業道路や国道などの主要道路に面した立地の場合は、終日車のエンジン音などが聞こえるでしょう。
初めて訪れる土地の場合は、物件の内見時に周辺環境も注意深く確認しておくことで、物件選びの失敗を防げるはずです。
満足できる賃貸物件を探して理想のライフスタイルを目指そう
賃貸マンションやアパートを探す際は、理想の住まいを求めてあれもこれもと素敵な物件がたくさん見つかるかもしれません。しかし物件情報だけでは不十分で、内見をした上で、今回紹介した7つのポイントを押さえて失敗しない賃貸物件を選びましょう。
- 日当たり
- 最寄駅からの距離と経路
- コンセントの位置と数
- インターネット環境
- 家賃は諸経費込みで考える
- 共用エリアがきれいに整頓されているか
- 騒音や治安などの周辺環境
これら7つのポイントをクリアした物件であれば、物件選びに失敗することはまずありません。
本記事で紹介した「足を運ばないと分からない情報」をもとに、お気に入りのマンション・アパートを探して理想のライフスタイルを目指しましょう。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 賃貸物件の選び方|失敗しないために押さえておきたい7つのポイント […]