引っ越し業界最大手と言えば?
と聞いたらほとんどの人はサカイ引越センターと答えるかと思います。
昔からインパクトのあるテレビCMでお馴染みで、日本中の皆さんも必ず一度は目にしたことがあるかと思います。
日本一有名な引越し会社という事は、日本の中でもそれだけ利用者が多いという事です。特にお子さんのいる家庭などの方で引越しを経験している方は利用した方も多いのではないでしょうか。
そんなサカイ引越センターは、2020年・2021年度と二年連続で「顧客満足度」の第一位を達成しています。この2年間だけではなく、過去にも何度も顧客満足度第一位を達成しており、お客様にも大変喜ばれているのでしょう。
その反面、利用して後悔している人や嫌な思いをした人はどのくらいいるのでしょうか。全国各地に支店を持つ大手引越し会社なので、年間で何万件も引越しをしているとクレームを入れた人や、二度とお願いしたくないと思う人がいて当然です。
今回は、サカイ引越センターはネット内の情報でどれだけの評価・レビューが付いているのか、また本当に顧客満足度は高いのかなどを徹底的に調査してみましたのでご紹介したいと思います。
サカイ引越センターの実際の評判は?レビューでの評価を調査した結果
今回はインターネットの引越し一括見積サービスのレビューを参考に調査させて頂きました。調査サイトは以下の4社になります。
SUUMO引越し見積もり・引越し侍・LIFULL引越し・ズバット引越し比較
全レビュー54,042件中 悪い口コミは1,763件でした
54,000件中、1,700件程度なら許容範囲と言えるでしょう。全てのお客様から最高の評価を頂く事は不可能です。小さなことでも文句を言うクレーマー体質の人もいますし、逆にトラブルがあっても笑ってくれる懐の深い人もいます。
特に大企業ともなると、中小や個人業者に比べて悪い評価が付きがちです。なのでこの多い評価の中で悪い評価が約3%と言えば、やはり好感が持てます。
引越し一括見積サービスのレビューは信用できない
今回リサーチさせて頂いた口コミそのもの信頼性と信憑性について詳しくご説明させてもらいます。正直に言いますと、引越し一括見積サイトの評価は信用性があるとは言えません。
証拠があるわけではないので決めつける事は出来ませんが、一括見積サイト側から引越し業者のレビューに対しての忖度は、恐らくあるでしょう。
一括見積サイトは、このサイトを経由して引越し業者が決まると、業者側から一括見積サイト側に紹介料という形でお金を支払います。サイト側はどんどん契約が決まって欲しいので多少レビューは改ざんしていると思います。※あくまで推測です
信用のできる評価や口コミはGoogleとTwitter
その点、TwitterやGoogleビジネスレビューは信用性があります。実際に利用した人や見積もり依頼時の対応を受けた人の生の声を見る事ができます。
しかし良い評価は付きにくいのもSNSやGoogleならではです。良いサービスを受けるのはお金を払っているので当然と思ってレビューをしない人が大半です。
心理的にも人間は良かったことはすぐに忘れますが、嫌な思いをしたことはなかなか忘れません。人間の恨みというものはとても執念深い事も現実です。なのでどうしても嫌な思いをした事や文句の悪いレビューが目立ってしまいます。その辺りを踏まえて、評価や口コミは見るようにしましょう。悪い評価を見かけるから「この業者は悪い業者だ!」と決めつけるのではなく、あくまで参考程度に捉えるようにしましょう。
サカイ引越センターでの多い悪い評価や悪い口コミは?
前述しましたが、どの業者にも悪い口コミや評価は必ず付きます。値段が高かった、サービスが悪かった、作業スタッフの態度が良くなかった、荷物を雑に扱ったなど悪いレビューは挙げればキリがありません。
サカイ引越センターも同じです。全国各地にかなり多くの支店・支社のあるサカイ引越センターはその支社・支店によって悪いレビューが異なってきます。
例えば大阪の支店では「スタッフがとても素晴らしかった」とレビューが付いていても、東京の支店では「スタッフが良くなかった」と悪いレビューになっている場合があります。
もちろん大手の引越し会社なので、全ての支社・支店に教育やマニュアル、お客様対応は徹底した教育が必要かと思います。しかし全国各地に点在しているので、全てが完璧に出来ているかと言われれば、それは難しい事です。まずそこの理解をお願いします。
GoogleビジネスとTwitterを中心に集めたサカイ引越センターの悪いレビューや口コミの中で多かったものは以下になります。
- 見積もりをした複数の業者の中でも抜群に値段が高かった
- メール連絡の返答が無い・対応が無い
- 電話対応の人が言っていたことと担当者の言っている内容が全く違う
- 荷物の破損、新居物件のキズなど
- 他社に決めたと言ったら他社の悪口を言い始めた
この5つのレビューが多かったように思えます。それでは1つ1つ、業界に長くいた筆者が解説していきたいと思います。
なぜサカイ引越センターの料金は高いのか
先述したかと思いますが、どうしても大手の引越し業者は見積額も高くなってきます。理由は以下の通りです。
- 他社と比べて莫大な広告費用がかかっているため
- 無料の梱包材などのサービスがあるため
- 諸経費が他社と比べて圧倒的に費用がかかるため
- 未熟なスタッフにも教育する時間と人件費が余分にかかるため
莫大な広告費用がかかっている
やはり一番の理由は「莫大な広告費用」ではないでしょうか。サカイ引越センターは全国ネットのテレビCMでもよく見かけます。
以下の記事でテレビCMについて詳しく解説してくれています。
スタジオ利用料・機材・スタッフ人件費・制作費、これに加えて1回放映することで40~80万円、更に有名人の起用に数千万からの金額がかかってきます。
何千万、最悪億単位のお金がこのCMに使われると考えると、やはり高額になってくるのは仕方がありません。
無料の梱包材などのサービスと養生
大手だけに限らず中小の引越し業者にも梱包材の無料サービスはありますが、大手のサービスはやはり充実しています。
段ボールは最大50ケース、布団袋にシューズボックス、ハンガーボックスなどの無料サービスがあります。シューズボックスやハンガーボックスは次の引越し現場でも使い回す事が可能なのでけいひとしてはそこまでかかってはきませんが、会社のロゴの付いた段ボールや布団袋も安い物ではありません。
そしてサカイ引越センターは必ず部屋内、マンション内全てを養生します。養生シート代なども安い物ではありません。それらのさーぼす代も含まれているとお考え下さい。
諸経費が他社と比べて圧倒的に費用がかかる
全国各地に支店・支社、大型のセンターもあるサカイ引越センターにはそれだけの必要経費もあります。大型車両やトラックも何万台も所有しています。一台一台に車検や点検費用、特殊車両になってくると購入費用だけで何千万円もの大金が必要となります。
そして最も経費の中でも一番費用がかかるのは人件費です。サカイ引越センターは最大手の業者なので、現場に携わる従業員だけではありません。
未熟なスタッフにも教育する時間と人件費が余分にかかる
サカイ引越センターでは新人教育にかなり力を入れています。この厳しい教育をクリアした人間しか現場には出る事ができません。その教育している間にも、担当者の人件費と新人スタッフの人件費はかかります。
こういった数々の諸経費の多さが、大手引越し業者の料金が高くなる理由です。
地元の地域密着型業者は諸経費が大手と比べてかかることが無いので、引越し費用を安くする事ができるのです。
メール連絡の返答が無い・対応が無い
サカイ引越センターで引越しする事を決めましたが、事あるごとに電話で問い合わせる人は少ないかと思います。
何か変更事項があったり、日時の再確認であったり問い合わせる事は少なくありません。簡易的な事は電話ではなくメールや公式ホームページからのフォームで問い合わせる方も多いかと思います。
この返信・返答が無いという口コミが結構多かったです。
また、見積もりの時点でもメールの返答が無かったという声もチラチラ見かけました。
フォローをするわけではありませんが、時期の理由もあるかと思います。繁忙期の3月、4月は法人契約の遠距離が最も稼ぎやすいと言われています。その依頼が多数あり、一般の引越しにまで手が回らない状況もあります。
忙しい=問い合わせも殺到しており、担当者がそこまで追えていない可能性があります。しかし最大手ならばメールの返信、返答はしなければいけないと私個人は思っています。
電話対応の人が言っていたことと担当者の言っている内容が全く違う
最も多かったレビューが電話の時に聞いていた内容と、訪問見積時の担当者の言っている事が違う事です。
また営業担当者が言っていた事が、当日の作業スタッフと共有できておらず、当日の現場でトラブルになるという事案も多く聞きます。
各担当者が違うので、引継ぎ・共有は当然の事です。この連携が全く取れていない支店があるみたいです。これは私大手引越し業者に所属している時にもかなりありました。
基本的に現場スタッフと営業は仲が良くありません。(元業界人だからこそ言えます)
なので齟齬も生まれますし、報連相がちゃんとできていない事もあります。
荷物の破損、新居物件のキズなど
荷物の破損や新居物件をキズものにしてしまう事は正直あります。私自身も10年以上引っ越し業界にいましたが、年に2,3回はしてしまいます。言い訳がましくなってしまいますが、廊下が狭く通るのもギリギリという物件は少なくありません。
いくらプロでもミスはしてしまいますし、全く経験が無いという作業スタッフはいないのではないでしょうか。
しかしこのような事態に備えて「補償」があります。引越し業者でこの補償が無い業者は恐らくないかと思います。
しかし、この補償内容も「運送約款」で定められている事があります。
例えば大きなタンスを運んでいて、そのタンスや物件の柱を傷付けてしまった。これには補償が適応されます。しかし、お客様が梱包した段ボール内の食器が割れてしまった。これは補償外になります。
こういったトラブルは年に何件もあります。お客様側は自分の責任ではないと主張しても「運送約款」では自身で梱包したものは補償しなくてもいいという事になっているのです。
他社に決めたと言ったら他社の悪口を言い始めた
現在ではなくなってきているかと思いますが、昔は平気で他社の悪口を営業が言っていました。これはサカイ引越センターだけではなく、訪問営業をする業者のほとんどが行ってきた事です。
他社のマイナス材料だけを資料にして、訪問営業時に即決したいからその資料を見せる行為もしてきました。
現在ではだいぶ無くなってきていると思います。SNSでの拡散なども考えられるため、そういった営業方法はやめろという通告を見たこともあります。
これは営業の手法です。本当は良くないのですが、訪問営業にも経費が掛かります。仕方ないと言ってしまえば語弊がありますが、営業の技としか言いようがありません。
まとめ
今回はサカイ引越センターの口コミ・評価、やばい口コミや噂、実際の利用者からの評価を徹底的に調査しました。
私自身、長年引っ越し業界に従事していましたので嘘では無い事も分かります。しかしフォローではありませんが、営業にもノルマがあり、作業スタッフもプロとは言え、人間なのでミスをする事もあります。
サカイ引越センターは悪い業者ではありません。顧客満足度1位を何度も達成している事もあり、素晴らしい引越し業者と言えるでしょう。
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