新生活や転勤などで賃貸物件を探し、新しい地域で住もうと考えているそこのアナタ!
賃貸契約や賃貸物件での生活は実はトラブルが多いということをご存知ですか?
トラブル内容は人や環境によって様々なのですが、せっかく新しい環境で頑張ろうというときに、トラブルに巻き込まれたくないですよね。
そこで今回は、賃貸契約でのトラブルに着目し、よくある内容やトラブルに巻き込まれない対策や相談先について詳しく解説していきます。
契約前に知っておけば絶対に役に立つ情報ですので、ぜひ参考にしてください!
賃貸借契約で多いトラブル!契約時・入居手続きのケースからご紹介
では始めに、賃貸物件の申し込み~契約締結までの間に起こりうるトラブルを、困ったときの相談先と合わせてお話ししていきます。
こんな時に違約金は発生します!合わせて読みたい要注意記事!
ケース①入居申し込みをキャンセルできない
契約の流れとして、物件を見つけて内見し、その物件で決定するのであればまずは入居申し込みをして入居審査を受けてから本契約となります。
基本的に入居申し込みのキャンセルは契約書に押印・署名する前(本契約)までは可能ですが、不動産会社によって規定が定められている場合があるため、キャンセル不可となってしまうことも。
ですので、申し込み後に急に事情が変わってしまったりキャンセルしたいと思ったら早めに不動産会社に連絡するようにしましょう。
また、トラブルを防ぐために、万が一の場合にあらかじめキャンセルができるのかどうか、連絡はいつまでにした方が良いのかまで詳しく確認しておくと安心です。
キャンセルができないからといって無断キャンセルだけはやめてくださいね。
ケース②申込金が返還されない
申込金は賃貸契約がされなければ返還される、一時的に不動産会社に預けるお金のこと。
しかし、何らかの理由で契約がされなかったりキャンセルをしたなどの契約不成立の場合に申込金が返還されないことがあります。
不動産会社(仲介業者)は申込金や預かり金の返還を拒否できないと宅地建物取引業法によって定められているため、このトラブルは不動産会社が違法です。
そのため、返還拒否をされた場合でも返還申請を行ってください。
なお、このトラブルを防いだりきちんと対応するためにも預り証を必ず受け取るようにしましょう。
預り証には「入居申込者名(氏名)」「預け日」「金額」「預かる目的(賃貸申し込みのためなど)」「返還期日」「返還期日に必ず返還されること」「不動産会社名」「担当者の記名と押印」など、これらが必ず記載されていることを確認してください。
ケース③契約前に契約金の支払いを求められた
不動産会社によっては契約締結の前に契約金の一部を支払うように言われることもあります。
そもそも契約金とは契約後に支払い義務が発生します。
例外として公社の賃貸物件の場合は締結前に契約金を預かることはありますが、一般的には締結前に支払う義務はありません。
また、契約のタイミングがズレて先に重要事項説明や契約書の内容などを聞いていて契約することが確実である場合には、大金を持ち歩くことの防犯面を考慮して事前に振込を依頼される場合があります。
この場合はきちんと不動産会社からその旨を伝えられると思うので、契約当日に現金で支払う方が良ければそちらで対応してもらえるか聞いてみましょう。
ケース④契約時に追加費用を求められた
契約前に十分に説明されていなかったり、悪質な業者であった場合、契約時に知らない費用が追加されてしまうトラブルがあります。
このときに納得していないのに焦って費用を支払ってしまうと、後々さらにトラブルの原因になってしまうことも。
ですので、契約を一時中断して確認するようにしましょう。
なお、契約時に必要な契約金の金額と明細は必ず申し込み前に不動産会社に確認しておくと安心です。
ケース⑤保険会社の指定をされた
基本的に、火災保険や損害保険といった保険加入は賃貸契約において義務付けられているのですが、稀に不動産会社指定の保険会社でないとダメなのかという質問があります。
これに回答すると、契約条件に定められていないかぎりは保険会社は自分で選ぶことが可能です。
自分が選んだ保険会社に加入したい場合はそれが可能かどうかをあらかじめ不動産会社に確認しておき、契約前にも再度相談するようにしましょう。
火災保険については以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
賃貸借契約後に生活の中で発生しやすいトラブルと対策は?
ここまでは契約までで起こりうるトラブルについて解説しました。
では契約が完了し、実際に住み始めてから起こりうるトラブルとはどのようなことがあるのでしょうか?
よくあるトラブルと解決策をあわせてご紹介します。
①生活している部屋のトラブル
生活している上で起こりがちなトラブルとして以下が挙げられます。
- 水漏れ
- カビの発生
- 設備故障(不良)
この3点が挙げられますので、順番に解説していきましょう。
水漏れ
よくあるトラブルが、水回りの水漏れです。
水漏れを放置してしまうとシミやカビの原因になるだけでなく、他の部屋にまで水が広がってしまうなど、周囲にも大変な迷惑を掛けてしまうことになります。
元栓を締めたり最低限の処置を行ったうえで、必ず物件の管理会社やトラブルサポートセンターなどへ連絡するようにしてください。
なお、管理会社や修理会社へ状況を説明しやすくするためにも水漏れしている箇所の写真を撮ったりどんな風になってしまっているかを動画で撮影しておくと良いでしょう。
自分でとりあえず直してそのままにしておくと大変危険ですので、たとえ一時的に直ったとしても必ず業者の方に見てもらってください。
水漏れに限らずトイレ・お風呂・台所など水回り関連のおススメできる業者は以下になります。参考にしてください。
カビの発生
アパートやマンションの日当たりや換気がされにくい構造になっているなどの場合、物件にカビが発生してしまいますので、カビが生えたらなるべく早い段階で掃除するようにしましょう。
というのも、カビが掃除では落とせないレベルになってしまうと、退去時に費用を請求されてしまうことがあります。
この場合の原状回復費用は入居者が支払わなければならず、専門の掃除業者やハウスクリーニング業者へ依頼するため、敷金を支払っていたらそこから引き落とされますが、超える分は負担しなければなりません。
特に水回りや窓はカビが繁殖しやすくなっているため、なるべくこまめに掃除するように心がけましょう。
設備故障(不良)
エアコンや照明など元々設置されていた設備が故障したら、不動産会社へ連絡して修理してもらうと良いです。
また、元々不具合があったり通常使用で故障してしまった場合は、修理費用は貸主の負担となります。
連絡する前に自分で直したり業者を手配してしまうと修理費を負担してもらえない可能性があるため、故障に気付いたら必ず連絡するようにしましょう。
なお、物を落としたり故意に壊してしまった場合は入居者の負担となりますので、その点は注意してくださいね。
②家賃滞納や転貸に関するトラブル
家賃滞納や転貸(また貸し)などは契約条件で禁止されているため、守らないと当然トラブルになります。
それぞれ詳しく説明していきましょう。
家賃滞納
もしあなたが貸したものをきちんと返してもらえなかったら、再請求したりそれなりの対応をとると思います。
家賃滞納も同じことで、繰り返し滞納していると大家さんや管理会社からの信用を失い、最悪の場合物件から退去命令が出てしまうことも。
万が一家賃を滞納してしまった場合はすぐに謝罪と理由を説明し、すぐに支払うようにしてください。
また、どうしても家賃支払日までに入金が難しい場合には早めに支払先に連絡を入れてどのように対応すればいいかを確認するようにしましょう。
この対応を間違えてしまうと別物件の紹介がされないどころかブラックリストに入ってしまい契約もできなくなってしまうため、気を付けてください。
転貸(また貸し)
契約書で転貸は禁止されています。
また、自分名義で契約した物件を管理会社に無断で誰かと一緒に住むことも禁止されており、複数人で住む場合は同居人として登録が必要です。
無断で部屋を貸してることがバレてしまった場合、契約解除と退去を求められてしまうこともあるため、絶対にいけません。
どうしても転貸をしなければならない正当な理由がある場合には、事前に管理会社に連絡を入れましょう。
転貸は貸主の承諾があれば問題ないため、許可をもらえないか相談してください。
③住民同士のトラブル
アパートやマンションは他人同士で比較的近い距離で生活しているため、どうしても合わなかったりトラブルに発展することもあります。
たとえば、「生活音や声が聞こえてうるさい」「共用部分の使い方」「ゴミ出しのルール」といったことが守られていなかったり、気になってしまうことがあるのですが、ここで注意したいポイントが1点。
それは、なるべく当事者同士で話し合うのではなく、管理会社などに間に入ってもらうようにすることです。
当事者同士で解決しようとするとお互いに譲れない部分があったり話がこじれてしまい、さらにトラブルが大きくなってしまうことも・・・。
ですので、もし住民に対して不満や気になることがあれば、管理会社に連絡しましょう。
なお、伝えるときは「いつ」「どこで(どの部屋で)」「何があったのか」など、具体的に説明することで管理会社の方もきちんと把握した上で対象の住民に注意ができ、解決に繋がりやすくなります。
もし自分が相談したとバレたくない場合には、管理会社の方に相談したときにその旨も伝えると安心です。
更新時や退去時に起こりやすいトラブルと対策
実際に住んでみてトラブルがなかったとしても、契約の更新時や退去時にも起こりうるトラブルがありますので、それぞれ詳しく解説していきましょう。
①更新時のトラブル
契約期間が満了し、更新するときに起こりやすいトラブルとして以下の二点が挙げられます。
- 家賃や管理費(共益費)の値上げ
- 更新拒否
こういった場合の対処法などを順に解説していきましょう。
家賃や管理費(共益費)の値上げ
大体の場合が契約更新時期に連絡があり、大家さんや管理会社から事前連絡があるわけではなく、突然書面などで通知が来るのですが、もし値上げされる連絡があればまずは契約書を確認しましょう。
なぜかというと、契約書に賃料改定に関する条件や詳細が記載されているためです。
なお、家賃や管理費の値上げは契約条件が変更になるということ。そのため、入居者の承諾がなければ勝手に引き上げることはできません。
もし値上げに納得ができない、承諾できないと判断したら大家さんや管理会社に問い合わせてその意見を伝えましょう。
話がなかなか進まずにそのまま契約満了日を迎えてしまったとしても大丈夫です。
借地借家法に基づき、契約満了前と同条件で契約が自動更新される「法定更新」が適用されるため、同じ部屋に住み続けることができます。
更新拒否
契約満了が近付くと、更新するのかどうかの連絡が書面などで届くのですが、特に事前連絡もなく「更新しません」という内容の通知が届くことも。
次の部屋も決まっていないのに追い出されるなんて!と思われるかもしれませんが、安心してください。
というのも、賃貸契約において「正当な理由がない場合に貸主側からの一方的な更新拒否はできない」と定められているのです。
ですので、更新拒否の通知が来ても借主の同意がなければ法定更新が適用となります。
たとえば、「建物が古くなったため立て壊す」「大家さんが何らかの理由により管理ができなくなった」など正当な理由があった場合には契約満了日から6ヶ月前には通知していないといけません。
なお、先程も説明したとおり家賃滞納や転貸といった違反行為があった場合には退去を拒否することはできませんので、その点はご注意ください。
退去時のトラブル
退去時にも様々なトラブルが起こることがありますが、特に多いのが「原状回復費用」と「敷金」についての問題です。
入居者の義務として退去時に原状回復(借りる前の状態に戻すこと)をしなければなりません。
しかし、入居前からある傷などを直す費用を求められたり、ハウスクリーニング代が敷金ではまかなえず追加請求されたり、リフォーム代を求められることも。
もちろん、入居者が支払わなければならない場合もありますが、もし納得ができない、本当に自分が支払うべきなのか疑問に思ったら契約書の「原状回復」の項目を確認してください。
そして、国土交通省が管理している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考にして、経年劣化などの貸主負担なのか、過失による損傷などの入居者負担なのかを判断します。
自分できちんと確認したうえで負担すべき金額が敷金を下回る場合には差し引いた分の返還請求を書面で行います。
なお、退去時の立会いで損傷箇所などをお互いにきちんと確認すること、そしてその箇所を写真などで残しておくこと、さらに書面に書き起こしておくとトラブル時に役に立つためオススメです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は賃貸契約などにおいて起こりうるトラブルについて詳しく解説しました。
これらのトラブルは一見知識がないと解決できない・・・と思われがちですが、そのトラブルの特徴をしっかり理解して適切に対応できればきちんと解決することができます。
また、しっかりと契約書を読んでおいたり管理会社などにあらかじめ確認を取っておくなどの事前対策をしておけば、そもそもトラブルになることはありません。
もしあなたがトラブルに見舞われてしまったら、1人で悩まずに専門機関などに相談をしてください。
間に第3者が入ることで事態が変わることがありますし、自分で対応するよりも安心して任せることができます。
事前準備は多少大変かもしれませんが、トラブルが起こらない対策としてとても有効ですので、引越しのときや新生活をはじめるときにぜひ参考にしてみてください。
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